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暮らしと健康
獣医師執筆記事

熱中症にご注意!!犬と猫の熱中症について

最近はすっかり暖かい日も増え、すでに全国各地で夏日を記録し25度を越える日もありますね。天候が不安定で日によってまだ肌寒い日もありますが、1日の中で気温や湿度が変化する日もあります。

皆さんは犬や猫の熱中症についてご存知でしょうか?

 

熱中症にご注意!

「熱中症にご注意!お出かけには“アイスパック”必携!」という表題で、当院では今の時期でも熱中症予防を促しています。
人間に比べて特に犬たちは暑さを感じやすい動物です。暑くても身体全体からは汗をかくことができないので、ハアハア、と口をあけて舌と口腔から熱を逃がしますが、その状態が長く続くことは大きな負担になります。
犬種やその動物の健康状態によって感受性は異なりますが、5月の今でも十分に熱中症にはなり得ます。決して夏だけの病気ではありません。
ついつい、日によって朝涼しいと油断しがちですが、日中には気温が一気に高くなる日もありますので、油断は禁物です。
犬たちは歩くときに人よりもかなり低く、地面に近い場所を歩くことになります。特に都会のアスファルトの上を歩くときには地面からの距離がグンと近く、輻射熱も受けやすいため、今の時期でも日中のお散歩はお勧めしません。足の短い犬たちは更に低い場所を歩くことになりますね。

キャリーケースでの移動も注意

キャリーケースの中に入っての移動は、直射日光に曝されなくてもキャリーケースの中に熱がこもることがあります。完全密閉されていなくてもキャリーケースの中で犬が少しハアハアと呼吸をすると水分も籠もりがちで湿度も高くなります。
湿度と温度が共に高くなり、熱中症になりやすい条件が揃い危険です。

駐車車両の中は危険!

そして、もっとも怖いのが駐車車輌の中です。
たとえその時点の気温を高いと感じなくても、時間経過と共に日照が移動し、直射日光が当たって急に気温が上昇することもあります。日陰であっても密閉された車内は湿度も温度も上がりがちです。湿度の高い日なども要注意です。絶対に、車内に動物たちをおいて車から離れないことが重要です。真夏はもちろんですが、四季を通じて配慮が必要です。
また、意外に感じられるかもしれませんが、人が車に同乗し冷房が入っていても、密閉度の高いバスケットやキャリングケースに入れて何時間もの移動をする場合にはケース内の温度が上がっていく可能性がありますので、常にキャリーケース内の温度湿度を人間が直に確かめながら移動をすることをお勧めします。

お出かけの時には耐熱グッズを忘れずに

冷やした“アイスパック”をタオルで巻いて、犬の胸やお腹のあたり、脇の下、後足の付け根、首などに装着しておくだけでもかなり暑さ対策になります。今は動物用の対暑グッズは豊富に販売されていますね。対暑Tシャツ、首巻きなども可愛らしいデザインのものもみかけます。初夏になる前に用意をしておきましょう。
それぞれの疾患、年齢などによっても感受性が違います。。
特に心臓病や呼吸器の病気を患っている犬たちにとって暑さは禁忌です。暑熱環境で移動を継続することは病状の悪化を招き、肺水腫などの命に関わる病状を招くこともあります。高齢の動物や基礎疾患のある動物では常に主治医と相談をして、その動物にあった気温対策をしておくことが大切です。
また短頭種の犬たち、例えばシーズーやフレンチブルドック、ペキニーズ、狆(ちん)、バグ、ボストンテリア、ブルドック、マスチフなどは特に呼吸を常に楽にできるような配慮が必要です。

 猫の熱中症対策について

猫は犬に比べると熱中症になりにくい動物です。
しかし、人間が自身の体感だけで判断をせず、例えばお留守番をしなくてはならない時は冷房など温度管理できる機器を切らずに外出をするといった配慮を、夏を明らかに感じる前の、少し早めの時期から始めておいたほうが昨今の地球環境では得策であると思います。

大切な家族に問題が起きてしまう前に動物の目線で考えて行きましょう。
注意しながら気分のよいお散歩を!

 


柴内晶子先生が執筆された
人と動物の絆~Human Animal Bond~ 記事一覧はこちらから

 

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