ぽっちゃりワンちゃんネコちゃんは可愛いだけじゃない?
ペットの肥満は危険信号
近年、ペットの家族化に伴い食生活やライフスタイルが変化してきたことで、ワンちゃんネコちゃんの間で肥満が増えてきています。ペット肥満予防協会(The Association of Pet Obesity Prevention: APOP)の2019年アンケート調査によると、Pet先進国である米国では55.8%のワンちゃん、59.5%のネコちゃんが太りすぎであることがわかっています。
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一方で日本ペットフード協会の調査によると、自身のペットが「太っている」「やや太っ ている」と回答した飼い主の割合は犬24%、猫30%となりました。
米国と比較すると少ない割合ではありますが、獣医療、ペット関連事業の拡大に伴いペットの寿命が延びる一方で、室内飼いが主流となったことにより運動不足のペットが多く、肥満になるペットが今後も増えると予測されています。
ヒト医学では肥満が原因で病気になってしまうという事例が多く発生しており、肥満は危険だと、ほとんどの方が認識しているのではないのでしょうか。
ペットの肥満もヒトと同様、健康に害を及ぼす可能性のあるものなのです。
実際にペットでの肥満の影響が報告されている疾患もいくつかあり、さまざまな疾患の危険因子となることが報告されています。
心臓病や、腫瘍のように直ちに命にかかわる問題ではないにしても、肥満はワンちゃんネコちゃんの健康を脅かす健康問題の一つとする考え方が強まってきました。
ワンちゃんネコちゃんの肥満はぽっちゃりとした見た目の可愛さから、長生きしてほしいという気持ちがありながらも、そのままにしている飼い主さんも少なくないのではないでしょうか。しかし、上述した通りワンちゃんネコちゃんもヒト同様、肥満の影響からさまざまな病気を発症するリスクが高まってしまいます。
大切なワンちゃん、ネコちゃんといつまでも一緒にいるために、予防を意識した健康管理をしてみてはいかがでしょうか?
参考文献
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2009-12-03/KT0Z6R1A1I4H01
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpan/15/1/15_17/_pdf