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暮らしと健康

ペットと新型コロナウィルス~米国の現状~

現在、日本において新型コロナウィルスの感染が急速に拡大しており、第3波が到来しているともいわれています。この感染の第3波は米国にも到来しており、ヒューペルスタッフの一人が住んでいるカリフォルニア州においては再びロックダウンの指令が出されました。今や世界中に猛威を振るっている新型コロナウィルスは、ヒトのみならずペットを含む他の動物にも感染することが確認されています。

米国では、約8千5百万世帯という多くの世帯がペットと生活していて、そのうち6千3百万世帯が犬と、4千3百万世帯が猫と一緒に暮らしているとのことです。たくさんの方がペットと共に暮らしている米国において、新型コロナウィルス感染の第3波に襲われている今、ヒトからペットへの感染状況が気になります。

 

米国におけるペットへの感染例


そんな中、12月2日に米国 Center for Disease Control and Prevention (CDC)によるWebセミナーで米国におけるペットの新型コロナウィルスの感染状況が報告されました。米国でのペットの新型コロナウィルス感染数は77件で、そのうち42件が猫、35件が犬です。感染したペットのうち57%には症状がありませんでしたが、32%のペットにおいては症状が確認されているそうです。
ペットにおける新型コロナウィルス感染症の症状は、60%程が 咳やくしゃみ、鼻水、目やに、11%程が熱や元気がなくなる、食欲不振、3%程が嘔吐や下痢等の消化器症状であると報告されています。幸いなことに、死亡例はありませんでした。

ヒトからペットへの新型コロナウィルスの感染が懸念されている中、CDCは、One Health household transmission investigation (ワンヘルス家族内感染の調査)を実施しました。その結果、新型コロナウィルス陽性の飼い主 から、ペットへの感染の可能性が確認されました。このような結果から、CDCは新型コロナウィルスの感染が疑われる、あるいは確認されたヒトは、ペットや他の動物への接触を避け、ヒトから動物への感染をできるだけ防止するよう努力するようにと提言しています。

 

感染してしまったらペットのお世話はどうする?


新型コロナウィルスの感染が急激に増加している今、どんなに予防や対策をしていても、感染の可能性をゼロにするのは難しい状況です。

では、実際に自分が新型コロナウィルスに感染してしまった場合、どのようにペットのお世話をしたらいいのでしょうか。
CDCはできるだけペットとの接触を避けることを前提に、次の様にアドバイスしています。

  • 可能であれば他の家族、または知人にペットのお世話をしてもらう。
  • ペットをなでたり、食べ物を共有したり、一緒に寝たり等のスキンシップを取らない
  • ペットのお世話をどうしてもしなければならない場合、マスクを着用しお世話の前後で手を洗う
  • もしペットも自分も新型コロナウィルス感染症にかかってしまったら、獣医師に連絡する

 

ペットの健康を守るために


また、CDCは普段のペットとの接し方についても次の様にアドバイスしています。

  • 家族以外のヒトとなるべく接触させないようにする
  • 猫は室内飼いを徹底し、外へ出さないようにする
  • 犬と散歩するときは、リードをつけて少なくとも1.8mはヒトとの距離を置く。
  • 大勢のヒトが集まる場所にはいかない
  • ペットにマスクはしない

 

まだまだ未知の部分が多い新型コロナウィルスですが、ペットもヒトと同様の距離感や感覚で接することが重要だとわかります。大切なペットの健康を守るためにも、私たち飼い主が感染予防対策を行いつつ、ペットとの接し方や感染してしまった時の対策を知っておくと安心ですね。

米国や英国ではヒト用ワクチンの実用化が始まり、少しずつ希望も見えてきました。
このように現状が少しずつ良い方向へ変化し、一日でも早くすべての人々とペットが安心して日々を過ごせるようになることを願っています。

 

参照リンク:
https://www.americanpetproducts.org/press_industrytrends.asp
https://www.cdc.gov/onehealth/zohu/2020/december.html
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/daily-life-coping/pets.html

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