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暮らしと健康
獣医師執筆記事

新たなる国家資格のお仕事〜愛玩動物看護師さんのこと~

皆様、最近は少しだけ恵みの雨があり、猛暑酷暑から離脱できる日もありますね。ご家族も伴侶動物達も少しホッとする瞬間が持てていらっしゃるかも知れません。
今日は動物病院に働く私達の事を少しお話しようと思います。また、動物病院を利用される皆さんへのメッセージもお伝えしますね。
動物病院によって病院で働くスタッフの役割、構成は様々です。皆さんのイメージでは病気や怪我をしたら行くところ、とお考えの方が多いかもしれませんが、以前Topicsでも触れましたが、もっと様々な場面で活用できる場所でもあります。

動物病院の活用方法

主な動物病院の種類

・一般的に様々な患者さんを受け入れるホームドクターである1次動物病院
・一般的な診療と共に少し複雑な病気なども受け入れる1.5次動物病院
・更に専門的な部分を特化して診察、治療する2次動物病院
・夜間などの救急対応を専門とする救急病院(朝になると主治医の動物病院に戻ることが多いです)
・往診専門の動物病院(施設を持たない場合が多いです)

など現在は様々な動物病院があります。

一般的な動物病院の中にもさらに様々な方針があると思いますが、まずは問い合わせをしてみていただいて受け入れて頂けるのであれば以下のような活用の仕方ができると思います。

・動物と暮らしてみたい、と思ったときに相談する場所としても適していると思います。動物のプロが沢山います。しつけや行動学の獣医師やインストラクターさんが勤務するところであれば尚良いかも知れません。ご自身に合った動物の種類の相談、ブリーダーさんやペットショップさんからの購入が良いのか、保護犬や保護猫の譲渡にトライするのがよいのか?なども様々な適切な形があると思います。

・伴侶動物と暮らし出した時、その時の健康状態や遺伝的な素因なども含めた健康チェックをまず受けましょう。また、健康診断のTopicsで触れていますが、健康な時こそ、その動物の正常の状態を把握しておくことが大切です。怪我や病気の症状がでたら利用するのではなく、未病の段階で状態を把握するためにも活用しましょう。予防も色々ありますので見逃すことがないように、主治医を持って相談していかれると良いですね。

・また、動物との暮らしで健康状態以外でも何か悩みがあったらその相談も主治医の先生との信頼のもと、投げかけてみても良いかも知れません。100%受け止められるかどうかはそれぞれの事情で異なるとは思いますが、一人で悩まれずに相談をしてみることで思わぬ解決の糸口が見つかることもあります。

 

新たなる国家資格の愛玩動物看護師

動物病院では主として獣医師が中心的な役割を持って診療体制を作っています。その体制は動物病院によって異なりますが、獣医師、動物看護師、しつけインストラクター、トリマー(グルーマー)、レセプショニスト(受付)、そしてバックオフィスの面々と多くのスタッフの熱意と尽力で日々、何がおきるかわからない動物病院の毎日が支えられています。診療をしていく上で、今までもこれからも非常に重要な役割を担っているのが「動物看護師」さんです。永年にわたり当院ではこの方々に沢山の良い仕事をしていただいてきました。そして、いよいよ「愛玩動物看護師」という名称の国家資格の職業になることが決まっています。今年の11月と来年3月に試験があり、来年3月の半ばを過ぎた頃には日本初の「愛玩動物看護師」さんという国の認めた資格を持つプロフェッショナルが誕生することになります。

とても楽しみですね。

最後に

動物看護師さんがいなくては、臨床現場は成り立たないと私は個人的に思っています。外来の患者さんとご家族のフォロー、入院の患者さんには看護計画を立てて入院看護の心細やかなケアを担っています。
伴侶動物達は具合が悪いとき何故入院しなくてはいけないかはわかりません。ただただ、周囲の人間を信じて身を任せてくれている伴侶動物達です。家族から離れて入院し検査や治療を受ける時には常に不安なはずです。如何に優しく、声をかけながら行ってもらえるか、動物の表情や行動態度をみて上手に触る事ができる看護師さんは現場に必須の存在です。
今まですでに沢山の看護師さんが現場で尽力してくれていますので、新たな「愛玩動物看護師」さんたちの誕生がとても楽しみです。

 

農林水産省:愛玩動物看護師
一般財団法人動物看護師統一認定機構

 


柴内晶子先生が執筆された
人と動物の絆~Human Animal Bond~ 記事一覧はこちらから

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